ミュンヘン近郊のシュヴァイクに本社を置くMair Elektronik GmbHは、SMDアセンブリのプロセスチェーン全体を対象としたEMSサービスプロバイダです。同社では高品質なSMDアセンブリのリペアに、長年にわたりFINEPLACER®リワークシステムをご利用されています。
例えば、Mair Elektronik社は、最新の高速度カメラを製造しているお客様と密接に連携しています。これらのカメラは、再生および分析用に数千枚の高解像度画像をキャプチャし、医療技術、食品産業、自動車用電子機器など、多くの産業用および研究用アプリケーションで使用されています。産業用アプリケーションの例としては、設備の最適化のための生産ラインの記録や、ダミーや車両への影響を調査目的の自動車産業における衝突テストなどがあります。
このような高速度カメラは、多くの複雑なアセンブリで構成されており、必要に応じて個別に修理されます。また、大量生産を伴う製造工程では、潜在的な製造上の欠陥がその場で修正されます。そこでMair Elektronik社の出番です。通常、欠陥のあるセラミックセンサーは交換する必要がありますが、これは使用するリワークシステムに以下の様な多くの課題をもたらします。
- 硬質部品と柔軟性のある部品の材料構成
- プリント基板のサイズが3×5cm²しかないため、取り扱いが難しい
- 外部接続のセラミックセンサは、特殊なはんだ付けヘッドの設計が必要
- センサーの寿命を縮めることを避けるため、センサーが加熱されることは不可
Mair Elektronik社とファインテック社は、密接な協力関係のもとリワークプロセスを設計し最適化しました。ファインテック社は、この目的のために、セラミックセンサー用に最適化されたソルダリングツールと同時に、適したPCBホルダーも開発しました。これにより、繊細な部品に対する安全な取り扱いと加熱が担保されています。
ダブルチェック：チェック!
Mair Elektronik社とファインテック社の協力関係は、2004年に最初のSMDリワークステーションを購入いただいたことから始まりました。それ以来、SMDリワークに対する要求は大幅に増加しています。そのため、このFINEPLACER®が長年にわり現在のリワークアプリケーションに使用されていることは、驚くべきことです。最近では、BGAリワークサービスに対する需要の増加に対応するために、ザクセン-アンハルトにあるMair Elektronik社の2番目の支店にも移設しました。
同時に、Mair Elektronik社は、バイエルン州にある本社のための追加工場への投資を決定しました。この投資が再度ファインテック社に発注されるかどうかは、未定でした。むしろ、投資の決定は、市場に出回っている適切なリワークシステムのオープンエンド分析に基づいて行われ、多段階の選択基準に基づいて現行のFINEPLACER®システムと比較されました。
Mair Elektronik社がファインテック社に再度契約を結ぶことになったのには、多くの技術的優位性があったからです。例えば、最も一般的なアプリケーションであるBGAは、ターゲットを絞り窒素を添加することでリワークが可能です。残留はんだの自動除去、新鮮なはんだの正確なディスペンス、幅広いはんだ付けツールなどのオプションにより、INEPLACER®リワークシステムは、SMDリワークアプリケーションのあらゆる用途に対応することができます。
この対応領域の広さは、Mair Elektronik社のような、時に特殊であったり非常に複雑であったりするSMDアセンブリを、再現性のある方法で処理する必要があるEMSサービスプロバイダにとって不可欠なものです。また、小型化傾向と並行して、非常に高い熱容量を持つ巨大なコンポーネントに遭遇することも増えています。同時に、プリント回路基板はより繊細になってきており、多くの場合、セミフレキシブルな設計になっています。FINEPLACER®リワークシステムの柔軟性とプロセスの信頼性は、将来的にこのような作業に対応することも可能です。
「技術的な可能性に加えて、すでに当社が所有しているFINEPLACER®システムの間で、はんだ付けツールや、すでに認定済みのはんだ付け用プログラム、プロセスを互換できることは、当社にとって大きな利点です。さらに、ファインテック社は、迅速で信頼性の高い公正なサービスを提供しており、当社におけるこれまでのFINEPLACER®システムでの経験はとても良好なものでした。」
