複雑なトランシーバモジュールの自動生産

Ultra Communications 社は、過酷な環境(HEFO)に対応した、業界で最もコンパクトな高速光ファイバーコンポーネントの設計、開発、製造を行っています。同社は、その製品群の中でも特に耐障害性の高いトランシーバー・モジュールの開発と製造において、ファインテックの高精度ボンディング装置と、複雑なオプトエレクトロニクスアセンブリにおけるファインテックの経験を活用しています。

現在、大容量のデータ通信は、グラスファイバー製の光ファイバーケーブルで行われることが主流となっています。通常の銅線と比較して、低損失で長距離の信号伝送が可能であること、エネルギーコストが大幅に削減できること、電磁波障害に対して不透過性であることなどが利点です。光ファイバーケーブルの両端には、送信機と受信機が別々になったトランシーバー・モジュールが設置されています。光トランシーバー送受信機は、O/Eコンバーターを用いて、グラスファイバーを通過した光信号を電気信号に変換し、受信機の検出器には、一般的に超高速フォトダイオードなどの感光性部品が使用されています。送信側では、E/Oコンバーターが電気信号を光信号に変換し、光グラスファイバーに送り込みます。

世界的に、最新のデータインフラには大きな需要があり、オプトエレクトロニクス分野の多くの企業が、より強力なトランシーバーユニットの開発・生産に投資を行っています。ウルトラ・コミュニケーションズ社もその一つですが、彼らはさらに一歩進んでいます。同社の堅牢なトランシーバーは、航空宇宙、先進車両、船舶、高性能コンピューティングなど、過酷な環境下で大量のデータを高速かつ干渉なく転送する必要がある場合に使用されています。そのため、極端な温度や、機械的な衝撃、振動、結露、化学的な影響、莫大な放射線などに耐えることが必要です。

シーケンシャル・フリップチップアセンブリ

同社のX80 -Q Furyは、パラレル光データ伝送用の全二重、40G対応の高性能トランシーバーです。この試作品は、マニュアルダイボンダシステムで開発・組み立てが行われました。

この製品は、狭い空間にトランシーバーIC、GaAs VCSELアレイ、GaAs PINフォトダイオードアレイ、レンズアレイ、導波路基板を配置したモジュールで構成されています。フリップチップ実装工程では、部品を1個ずつ、あるいはアレイ状に、正確に位置を合わせ、配置、接合します。要求されるポストボンド精度は1ミクロンです。

一般的なトランシーバーが部品を接着しているのに対し、X80 -Q Furyでは部品は共晶半田や熱圧着で接合されており、非常に安定した接続が可能です。さらに、すべての部品はエポキシ樹脂でアンダーフィルされ、トランシーバー・モジュール全体が密閉、覆われています。

数十個のトランシーバー・モジュールを手作業で組み立てた場合、大規模な品質検査が必要なため、完成までに数日かかります。各組み立て工程の後、最終製品の要求性能と信頼性を保証するために、アライメントとボンディングの結果が確認されます。モジュールには多数の接着剤(一部は熱圧着、一部はUV硬化)があるため、複数の接着剤の公差の積み上げは非常に複雑で、簡単な作業ではありません。つまり、各プロセス毎に公差積算が成立している必要があるという事になり、このような製品を作ることは、かなり複雑です。

「FINEPLACER® femto 2 の導入により、高精度フリップチップボンディング作業の高スループット自動化を実現することができました。これにより、当社の高信頼性光トランシーバー事業が拡大する中、お客様のニーズの高まりに応えることができるようになりました。」

 

身近にあった解決策

ウルトラ・コミュニケーションズ社は、この複雑なアプリケーションを自動化された連続生産に移行させる必要があるという課題を抱えていました。開発段階における積極的連携により、ファインテック米国のエンジニアリングチームおよびファインテックドイツ工場の専門家、その両方と連携し共同作業を継続することは合理的判断でした。 アセンブリプロセスの自動化により、再現性のあるプロセスが実現し、生産コストも削減されたため、本当の意味での大量生産のための条件が整いました。

ファインテックのマニュアルシステムを用いた試作で確立されたプロファイル(はんだ温度、タッチダウン荷重力、時間などのパラメータ)を、フルオートボンディングシステムに簡単に移行できることは、極めて有効であることは明白でした。アセンブリプロセスを自動化する際に必要な作業は、コンポーネントとサブアセンブリの自動ハンドリングステップや、パターン認識による自動アライメントルーチンを追加してプロファイルを増補する作業だけです。

トランシーバーのアセンブリは100個単位のバッチ処理で行われます。テストや認定は、ボンディングシステム内で行うことができ、プロセスシーケンス中の一部として統合されました。さらに、すべてのサブプロセスは自動的に記録され、リアルタイムで生産データベースに入力されます。

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